自分をみつめ

広く人間性にふれる

冨山房 百科文庫


  

冨山房は、イギリスのカッセル、ドイツのレクラム、フランスのラルースなどの小型判古典文庫の刊行と相前後して、いち早く一九〇三年 (明治三十六年)「袖珍名著文庫」 を発刊し、以後大正時代には 「名著文庫」 新版、昭和に入って 「冨山房百科文庫」 を出版し、 いわばわが国におけるポケット判古典叢書の先駆者としての役割を果たしてまいりました。

1946・文學的考察
  加藤 周一 中村 眞一郎 福永 武彦

 戦中学窓にあって時代の狂気をつぶさに体感した三人の著者が、戦後まもなく発表した、初々しくも激烈なエッセイ集、剛く繊細な知性に裏打ちされた鋭利な諷刺とエスプリは、当時相当な論議を招いた。戦後日本における文学的モニュメントといえよう。(解題・篠田一士) 〈1260円〉

ISBN978-4-572-00103-0

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詩人の手紙
     ジョン・キーツ 田村 英之助訳

 永遠に価値を持つといわれる、夭折した詩人キーツの書簡集。「真実でないものはほとんど一つもない」(T・S・エリオット)詩についての思索、魂の内奥から発する種々の想念、肉親への愛、恋人への愛、青春の苦悩と喜びの一切は、この書に充ちている。
〈1365円〉

ISBN978-4-572-00105-4

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ルネサンス
  ウォルター・ペイター 別宮 貞徳訳

 唯美主義者ペイターの代表作の一つとしてあまりにも有名な本書は、「世紀末」の文芸に深甚な影響を与え、今なおその余波は西洋文化の根柢にゆきわたっている。視覚の斬新、思惟の徹底、文章の巧緻において独自の位置を占め、永遠の古典たることを失わない。
〈866円〉

ISBN978-4-572-00109-2

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美学芸術論集
 フリートリッヒ・シラー 石原 達二訳

 詩人、劇作家として著名なシラーは、また、カント哲学を深く研究し自由の問題を基本テーマに、美と芸術の理論的究明に努力した。本書はその代表的結実「カリアス書簡」「人間の美的教育について」「素朴文学と情感文学について」を収め、シラー思想の全体像を示す。〈1155円〉

ISBN978-4-572-00111-5

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夷齋筆談
               石川 淳

 数々の佳作をあらわし、和漢洋の学芸に造詣深い夷齋学人石川淳の、稀に見る珠玉のエッセイ集。「面貌について」から「仕事について」に至る九篇を収める。融通無礙にして品格高い自在な精神の運動が、散文表現の妙をつくす。(解題・安部公房)〈683円〉

ISBN 978-4-572-00112-2

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東京の風俗
              木村 荘八

 『東綺譚』等の挿絵で有名な洋画家の著者は、また文筆にもすぐれた。愛惜した東京下町の変貌著しい風俗を、多くの機会に書き留めたが、本書は、中でもとりわけ情趣にみち、往時の東京が生動する好随筆集である。著者自筆の挿絵を多数収載。(解題・前田 愛)〈866円〉

ISBN 978-4-572-00114-6

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ロマン派文学論
    Fr・ シュレーゲル 山本 定祐訳

 ドイツ・ロマン派の理論的支柱フリードリッヒ・シュレーゲル、この天才的批評家の営為が、現代文学のさまざまな問題の根は「ロマン派」にありとする訳者によって、雑誌『アテネーウム』創刊期の若い頃を中心に編纂された。文章の含蓄は測り知れず、輝きは無比である。〈1365円〉

ISBN 978-4-572-00117-7

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退屈読本 上
              佐藤 春男

 文人佐藤春夫の「一代の名著」としてほまれ高いエッセイ集。大正期ほぼ十年間の創作以外の文章をすべて収める。形式、主題ともに多様な、渋味に富み、諧謔あふれる全一〇二編を、いま、初版の排列そのままに上下両巻に分ち、内四六篇を本書とする。(解題・丸谷才一)〈1260円〉

ISBN 978-4-572-00118-4

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おらんだ正月
—江戸時代の科学者達—
                森 銑三

 江戸時代の日本にあって、後世の急速な近代化の礎石ともなった、多くの実学を志した人々のうちから、特に科学者を中心に選び出し、平易な語り口で説いた伝記五二篇から成るもの名著と世評高い当文庫旧版の改訂新版。写真図版多数収載。(解題・富士川英郎)〈1260円〉

ISBN 978-4-572-00120-7

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退屈読本 下
              佐藤 春男

 「古き良き時代」の香り横溢する興趣つきないエッセイ集下巻。詩、花、美術、演芸、恋愛、身辺雑記、文壇ゴシップと、時に応じ、機に乗じた著者一流の健筆は止まるところを知らない。本巻において、校註者牛山百合子による、「各篇発表時一覧」および「註」を付す。
〈1260円〉


ISBN 978-4-572-00121-4

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近代の超克
    河上 徹太郎 竹内 好 他十二名

 戦時中雑誌「文学界」が各界の知識人に呼びかけて行った座談会と、戦後竹内好によって書かれた同名の論文を合本したもの。さまざまな論議を呼んだ前者と、思想そのものの帰趨を丹念に跡づけた後者と、あわせて精神史の重要な資料となろう。(解題・松本健一)
〈1260円〉


ISBN 978-4-572-00123-8

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児童の世紀
    エレン・ケイ 小野寺 信
           小野寺 百合子訳

 一九〇〇年、世紀交替期に、スウェーデンの世界的な女流文明評論家が、子を持つすべての親にむけて児童教育と婦人の使命を説いたもの。家庭教育の重視、個性尊重、それを支える人間観等、まさに現在の教育のあり方をも根柢的に問う、迫力と今日性にみちている。
〈1050円〉

ISBN 978-4-572-00124-5

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気違い部落周游紀行
            きだ みのる

 失われたアイデンティティーを模索していた敗戦直後の時代状況に適合し、著者の名を一躍高めた書物。山村の生活を観察記録風に叙しながら、都会文化が進展し生活様式に変化が生じても今なお原理的な、日本人の前論理的世界を澄明に活写している。(解題・米山俊直)
〈1260円〉

ISBN 978-4-572-00131-3

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自然と象徴
 ゲーテ 高橋 義人編訳 前田 富士男訳

 普遍の人ゲーテは、詩人・文学者として知られ、その生涯を通じての自然研究は等閑視されることが多かった。本書は文学作品等をも含む全著述からの抜萃、訳出、系統立った編纂を試み、再評価の気運高いゲーテ自然科学の精粋をコンパクトにまとめあげたもの。
〈1470円〉

ISBN 978-4-572-00133-7

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苡・千首
            塚本 邦雄撰

 副題=白雉・朱鳥より安土・桃山にいたる千年の歌から選りすぐった絶唱千首。現代最高の歌人が、勅選和歌集の体裁に倣って、比類ない詞華集一巻を編む。四季・恋・雑に居並ぶ和歌の精粋、至妙の配置、加えて核心に触れる鑑賞の文が、日本の詩情を高らかに謳い上げる。〈1470円〉

ISBN 978-4-572-00135-1

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イタリア抵抗運動の遺書
(1943.9.8-1945.4.25)
  P・マルヴェッツィ G・ピレッリ編
            河島 英昭他訳

 大戦下イタリアにおける反ファシズム闘争の20ヶ月、階層・世代・立場の別なく、「共通の理想」をめざして戦い抜いたパルチザンの、家族や恋人、友人らへの万感こもる最後のメッセージ。真に主体的に、果敢に生きた、個々の魂の無垢な肉声が、時空を超えて迫る。
〈1575円〉

ISBN 978-4-572-00136-8

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完本茶話 上・中・下
  薄田 泣菫 谷沢 永一/浦沢 和彦編

 世に棲む人びとのありようを、くっきりと、ユーモラスに寸描した名コラム随筆の決定版。大正・昭和初に新聞・雑誌に連載された全篇を収める。雅の詩人としての前身とは打って変って、人間知の造詣を鮮やかな散文芸に籠めて、俗中の真を書きとどめた。(解説・向井 敏)
〈上・下 1260円 中 1155円〉

   上 ISBN 978-4-572-00137-5
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   中 ISBN 978-4-572-00138-2
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   下 ISBN 978-4-572-00139-9
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嘘の効用 上・下
       末弘 厳太郎 川島 武宣編

 近代日本の代表的法学者で、戦後労働争議の調停に奮迅の活躍をして逝った著者(一八八八〜一九五一)は、社会生活に欠かし得ない法および法律条文について、この後も不朽と思われる叡智に満ちたエッセイを平易な表現で書いた。その精粋を上下二巻に纏める。
〈上 1470円 下 1680円〉

   上 ISBN 978-4-572-00140-5
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   下 ISBN 978-4-572-00145-0
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緑雨警語
        斎藤 緑雨 中野 三敏編

 明治の文人斎藤緑雨(一八六七ー一九〇四)のアフォリズム(警語)を網羅し、文意が解しやすくなるよう語釈とコメントを加えたもの。警語集「眼前口頭」(一八九八)所収の条々以下、世紀の替り目の作ながら、内容・表現ともに時代を超えて鮮烈、コメントも的確酒脱で、面白さは類が無い。〈1155円〉

ISBN 978-4-572-00141-2

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泣菫随筆
   薄田 泣菫 谷沢 永一/山野 博史編

 明治の末頃大詩人と謳われた薄田荘菫の、「茶話」を除く全随筆作品から56篇をよりすぐったもの。いわば泣菫版「自然と人生」。自然界・人間界の別なく、およそ生きとし生けるものの命のいとなみの種々相を、同じように生きる者としてみつめる筆致は暖かく、香気薫る。
〈1470円〉

ISBN 978-4-572-00143-6

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象徴主義の文学運動
   アーサー・シモンズ 前川 祐一訳

 十九世紀末にフランスで起り、世界的に影響を及ぼしたサンボリスムに関する名著で、文学評論の歴史においても最も重要な書のひとつ。ネルヴァル、リラダン、ランボー、ヴェルレーヌ、ラフォルグ、マラルメ、ユイスマンス、メーテルランクの真髄を衝く。名訳と好評。
〈1050円〉

ISBN 978-4-572-00144-3

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世界童謡集
    西條 八十 水谷 まさる訳

 童謡の実作者ふたりが、子どもの心をうたった優れた詩や唄を世界に求め、粒よりの言葉で訳した名アンソロジー。一九二四年の初刊を本文庫版として復刊。マザー・グースの唄が数多く含まれる全三八二篇を、初山滋・武井武雄らの挿絵が彩り豊かに飾る。(解説・吉田新一)〈1575円〉

ISBN 978-4-572-00142-9

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秀十郎夜話
—初代吉右衛門の黒衣—
           千谷 道雄

 豪商の家に生れながら、下積みの役者として歌舞伎に身を献げた中村秀十郎という人がいた。その生き方に共感した著者の巧みな筆捌き、江戸弁の語りも冴える芸談聞書き「黒衣」等と、克明な伝記「秀十郎夜話」等とが、生涯陰にいた人間を当てる。(解説・渡辺 保)〈1377円〉

ISBN 978-4-572-00146-7

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野鳥歳時記
   山谷 春潮 口絵 小林 重三

 中西悟堂について野鳥を、水原秋桜子について俳句を学ぶという機縁を得、観察と実作を孜々として続けた著者ならではの、類の無い俳句歳時記。戦時中の初刊ながらも、一九二種の野鳥データと、豊富な例句・季語は有用性に富み、山林等への携帯にも便。(校註・志村英雄)〈1575円〉

ISBN 978-4-572-00147-4

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江戸と大阪
           幸田 成友

 徳川の世の二大都市「武家の都」江戸と「町人の都」大阪(大坂)を経済中心に比較し、両市間の関係を実証的に究明した古典的名著。市街の発展・市制・市内の交通・江戸大阪間の交通・金融・御用金・米・油・株仲間の九章。ポイントのわかる語り口が快い。(校註・藤村潤一郎)〈1427円〉

ISBN 978-4-572-00148-1

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金子光晴抄
—詩と散文に見る詩人像—
    金子 光晴 河邨 文一郎編

 明治から大正・昭和と破天荒な生涯を送り、詩人として巨大な足跡を残した人物、金子光晴の全貌が、詩・散文の精粋を集めたこの一巻に収められている。編者は、永年光晴に親炙した詩人で、世界的な整形外科医。多面多彩な光晴の懐の深さしなやかさが読む者を魅惑する。
〈1427円〉

ISBN 978-4-572-00149-8

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「あまカラ」抄1・2・3
           高田 宏編

 一世を風靡した食の雑誌(昭和26-43年)全巻から、忘れがたい味覚に伴う人生の折々を語る、珠玉の随筆一二九篇を精選、全三巻にまとめる。第1巻は司馬遼太郎氏らの作家篇、第2巻は小林秀雄氏らの学者・評論家篇、第3巻は團伊玖磨氏らの諸家篇と充実の豪華執筆陣。
〈各1325円〉

1 ISBN 978-4-572-00150-4
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2 ISBN 978-4-572-00151-1
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3 ISBN 978-4-572-00152-8
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周作人随筆
          松枝 茂夫訳

 周作人(一八八五ー一九六七)は戦前、類まれな文章家として、中国新文学運動の代表者の一人として、兄魯迅と声望を二分したとされる文人。日本文化を深く理解した無二の中国読書人でもある。本書は、「冬の蝿」「東京を懐う」「魯迅について」等、随筆(小品文)の精粋を収める。
〈1427円〉


ISBN 978-4-572-00153-5

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